トラック買取で高く売るためにも査定基準を抑えておく必要がある
トラックを売る場合は必ず査定を受ける必要がありますよね。しかし、この査定は何を基準として何を査定しているのかご存知ですか?
日本では、中古車の査定業務や査定士の検定を行っている査定協会(一般財団法人日本自動車査定協会JAAI)が基準としている査定基準をほとんどの買取業者でも同じように基準にしており、一般の乗用車とトラックなどの1,4,8ナンバーの商用車では査定基準が違います。
また、各買取業者によって加点や減点の度合いに違いがありますが、査定される場所に違いはほとんどありません。違いがないというか同じと考えてもいいでしょう。
ということは査定基準を抑えておくことで、査定を受ける前に改善することができますので、査定時には万全な状態で臨むことができるということです。
まずは査定基準とは何なのかを知っておこう
査定基準には「標準整備費」や「標準諸掛」、「特別調整」がありますが、「標準整備費」とはエンジンや足回り、電気系統の整備費用、「標準諸掛」とは販売店の見込み粗利益や査定から販売までで減額される原価、「特別調整」とは保証期間、在庫回転、部品価格、外注価格となり、これによる加減点で査定価格が決定する仕組みになっているのですが、「特別調整」に関してはどうすることもできませんし、「標準諸掛」は買取ってもらう買取業者の販売力によりますので、買取業者を選ぶことで改善できます。
ということは車輌自体に関係がある査定基準は「標準整備費」となります。
つまり、高く売るためにはどれだけ標準整備費のマイナス要素を減らせるかということが重要です。
そこで、査定基準にある項目の中でも整備の知識や技術のない方でも簡単にメンテナンスできる箇所を紹介していきます。
トラックをメンテナンスして減点を阻止しよう
[フレームの錆]
フレームは査定員がチェックする重要な査定ポイントです。少々の錆程度ならあまり減点されることはありませんが、錆びて腐食し穴が開いてしまっている場合は、最悪走れなくなってします可能性がありますので、大きな減点要素となってしまい買取価格が一気に下がってしまいます。ですが、こうなってしまっては手の付けようがありません。専用の錆を浮かして取る錆落とし剤がありますので、最悪の状態になる前にもジャッキアップをして錆を落とし最後に錆止め処理を行ってください。
[エンジンオイル交換]
エンジンオイルも査定員がチェックする査定ポイントの一つです。エンジンオイルは人間で例えると血液の働きをする重要な役割を持っています。そのエンジンオイルが古くなってドロドロになっている状態では、車輌を正常に機能させることができないだけではなく、あらゆる故障につながりますので、査定員からの評価が断然下がってしまいます。オイル交換を行いキレイな状態で査定を受けるようにしてください。
[車内・外観の清掃]
査定基準の中でも一番簡単で誰でもできるメンテナンス箇所が車内・外観です。
車内・外観の見た目は査定員の印象を変えるポイントでもあり、査定にも影響がある重要なポイントでもあります。
まず初めに目につくのが何といっても外観ですが、第一印象というものはとても大切で、見た目がキレイな車輌は全てにおいてプラスにつながります。査定員のチェックポイントとして車輌がキレイな状態の場合は、車輌を大切に扱われていたであろうとされて整備・点検が行き届いている車輌である。と判断されるようです。
外観はキレイに洗車して、落とせる程度の小傷や錆などがあれば市販の研磨剤などを使って落としてください。さらに、艶の有無によっても査定が変わりますので洗車後にはボディーをワックスでピカピカに仕上げるようにしてください。
そして車内の査定ポイントは、「悪臭など臭い」、「キレイさ」、「タバコ跡などの焦げ跡」、「タバコヤニの付着」、「シートの汚れ・臭い」、「灰皿」、「エアコンフィルター」となります。しかし、タバコ跡などの焦げ跡は個数によって減点の大小に違いがありますが、シートを交換する以外にどうすることもできません。
ですが、それ以外については改善することが可能ですので、マイナス査定を避けるためにもメンテナンスを行いましょう。
タバコ臭などの悪臭が発生する根源は、エアコンフィルターやシートに染み付いた悪臭、灰皿にこびりついたヤニが原因です。
エアコンフィルターは価格も2,000円から3,000円程度で購入できますし、取り付けも簡単ですので取り替えてしまいましょう。
シートにはタバコや汗、カビ、食べカスなど、様々な悪臭が発生しています。
シートの汚れや臭いを取るために用意するものは「白いタオル数枚」と「お湯」、「中性洗剤」、「消臭剤」です。
まず初めに、濡れタオルで汚れている箇所を重点的にシート全体をふき取ります。この際に臭いがきつい箇所は消臭剤を吹きかけて拭き取って下さい。そして、何度も繰り返し拭いていくうちに白いタオルに汚れが付かないくらいまでキレイに拭き取った後、中性洗剤を使って拭いていくのですが、中性洗剤を拭く際に泡立たないくらいに薄めたものを用意して、ムラにならないように丁寧に拭き上げていきます。そして洗剤がついていないタオルで洗剤をキレイに拭きとっていきます。
最後にシートを乾かすことも忘れないようにしてください。もし濡れたまま放置してしまうとカビが発生してしまう可能性大です。せっかくキレイにしてもこれでは意味がありません。
ほとんどの場合は、上記で臭いと汚れが取れるはずですが、もしも臭いが残っている場合には、生ごみや靴箱の消臭剤としても使用されている「重曹」を、臭いが残っている箇所に分厚めに振りかけておき、2~3日放置したのちに薄めた酢水を含ませたタオルで拭き取った後乾燥するようにしてください。
また、灰皿についたヤニから発生する臭いは強力ですので薄めた中性洗剤に1晩寝かせておいた後、臭いを丁寧に洗い流すようにしましょう。
このように、整備の知識や技術がない方でも査定に関係がある箇所のメンテナンスは可能ですし、これらのメンテナンスに必要な用品は全てカー用品店で揃えることができますので、安い費用で減額ポイントを阻止してトラックを高く買い取ってもらいましょう。