トラック買取で査定士が教える査定チェックポイント「エンジン編」
トラック買取の査定で査定士がチェックするポイントは50以上にもなりますが、トラックの心臓部であるエンジンに関しての査定は高額査定を引き出すための重要な部分であることは皆さんもお分かりかと思います。
エンジン部分に関する査定ポイントのメンテナンスを何も行わずに査定に出した場合と、メンテナンスを行って査定に出した場合では査定額に決定的な違いがあります。さらに、査定士がメンテナンスの行き届いたトラックであると判断した場合は全てにおいてプラス査定につながります。
査定時には、査定士がペンライトを片手に各査定ポイントを隅々まで細かくチェックしながらお客様からのヒアリングを交えて採点していき、査定額を決定しますが、見た目をキレイにすることによる査定額への影響は大きなものになります。
それでは、トラック買取で査定士がチェックする「エンジン部分」についての全てのポイントとエンジンルームの洗浄する際の注意点について解説していきますので、査定を受ける前に万全の状態にして高額査定を獲得してください。
- バッテリーの状態
- バッテリーの寿命をチェックしますが、バッテリーは消耗品でもあるため、あまり査定額に影響しない査定ポイントです。また、バッテリー上がりの状態でも買取には全然問題ありません。
買取業者はバッテリー上がりのトラックを査定するためにブースターケーブルやスターターバッテリーを用意していますので遠慮せずに査定を受けてください。 - エンジンオイルの状態
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- エンジンオイルの濁り、汚れ、定期的な交換、などを確認して古い、汚いエンジンオイルを使用していた場合は、様々な箇所に支障をきたしている可能性が高いですのでマイナス査定になってしまいます。
また、査定士の中にはオイルの状態をエンジンルームの臭いや排気ガスの臭いで判断できる者も存在しますので、査定前にエンジンオイルを交換しても見抜かれてしまうこともあります。
しかし、汚れたままの状態では印象が悪いですし、メンテナンスの行き届いていないトラックと判断されてしまいますので、定期的なオイル交換を行っていない方は査定前にオイル交換を行うことをお勧めします。 - エンジンオイルの濁り、汚れ、定期的な交換、などを確認して古い、汚いエンジンオイルを使用していた場合は、様々な箇所に支障をきたしている可能性が高いですのでマイナス査定になってしまいます。
- 修復歴の確認
- 査定に大きな影響がある修復歴ですが、日本自動車査定協会の定義では骨格部が損傷して、修正や交換をした経歴と定めています。また、修復歴は事故の有無によるものだけではありませんので注意してください。
エンジンでの修復歴ありと判断されるケースは、エンジン乗せ換えのためにトラックの車台構成のモノコックなどのフレーム部分の交換や溶接、修正などを行った場合は修復歴車となり、大幅な減額となってしまいます。 - エンジンの状態
- エンジンの動作確認や異音の有無、プラグの状態などを確認します。何も異常がなく正常に動作すれば問題ありません。さらに、オーバーホールを行っている場合はプラス査定になりますので、査定士に事前申告しておきましょう。
- 改造パーツの有無
- エンジンに改造パーツを使用している場合はマイナス査定になってしまいます。できるだけ純正パーツに戻してマイナス要因を減らすようにしてください。
エンジンルーム洗浄の注意点
トラック買取査定で見た目をキレイにするだけでも高額査定になることはご存知ですか?また、外装部分や内装部分の清掃も大切ですが、外装部分や内装部分だけキレイになったけどエンジンルームは埃や油まみれで汚い、というわけにはいきません。
さらに、外装部分や内装部分、エンジンルームに至るまで全ての個所がキレイになっていれば、メンテナンスの面で加点され査定士からの評価が上がることはもちろん、買取後の手間を減らせますのでその分査定額に上乗せすることが出来るのです。
外装部分や内装部分もそうですが、高額査定を引き出すためにはエンジンルームの洗浄も必須条件です。また、エンジンルームを洗浄する際には注意しないといけない点があります。
エンジンルームの洗浄方法は、埃や油分が付着していますので水洗いしても中々キレイになりません。ですので、エンジンクリーナーを使用してスポンジやブラシなどで洗浄しますが、電線の接続部分のカプラーなど水を避けなくてはいけない箇所がありますので注意してください。
エンジンルームは多少の水が入ってもいいように設計されていますが、完全防水ではありません。エンジンには多くの電気機構が張り巡らされており、この電気機構に水をかけると錆びや故障の原因となります。
また、スパークプラグ関係の電気機構に水が入ると最悪エンジンが掛からなくなってしまうこともありますし、特に注意が必要なのが、タイミングベルト付近やオルタネーター(発電機)付近への放水で、ベルトに悪影響を与えたり、内部の電気回路の故障、ベアリングの故障などを引き起こしてしまいます。
くれぐれもエンジンルームの丸洗いや、高圧洗浄機での洗浄は行わないように気を付けてください。